元高専生のロボット作り

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主にプログラミング, 電子系について書きます。たまに機械系もやります。メモ代わりの記事ばっか書きます

モータにPWM制御したときの電圧の実効値

DCモーターのPWM制御するときの話です。

PWMのデューティ比を線形に動かしても制御しても電圧は線形になりません。

電力で考える必要があります。

以下の図のようにPWM制御されたドライバがデューティ比Dで電圧を出力します。
電流IもV/RでPWMに従います。
さらに電力P=VIでPWMに従います。

f:id:sgrsn1711:20190429151521p:plain

この時のΔtの間にドライバのする仕事Wは、

 \begin{aligned} W &=\int_{\Delta t} P d t \\ &=D T \frac{V^{2}}{R} N \\ &=D \frac{V^{2}}{R} \Delta t \end{aligned}

で、Δtで除して仕事率Pは、

 \begin{aligned} P &=\frac{W}{\Delta t} \\ &=D \frac{V^{2}}{R} \end{aligned}

ですね。

ここで、電圧Vaを印加されたモータのする仕事率Pmを考えると、

 P_{m}=\frac{V_{a}^{2}}{R}

です。
PWM制御された電圧を印加すると、

 P_{m}=P

なので、結局、

 \begin{array}{l}{V_{a}^{2}=D V^{2}} \\ {V_{a}=\sqrt{D} V}\end{array}

という式が得られました。

つまり、PWMのデューティ比は電圧の係数ではなく電力の係数になっているということです。